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亜鉛|作用と性質、注意事項

ミネラル類サプリメントである亜鉛の作用と性質、注意事項についてお伝えします。

亜鉛の作用と性質

亜鉛は成人の体内に約2~4g含まれていて、亜鉛を必須成分とする酵素は200種類以上あります。発育促進や傷の回復、味覚の正常化に関わる重要な成分です。

亜鉛が成分となる酵素は、新しい細胞をつくり、遺伝子の情報を移し、たんぱく質を合成するなどの化学反応に欠くことができません。亜鉛の不足によって細胞分裂が滞るため、子供では発育が遅れる要因になります。成人においても新陳代謝が活発な器官で影響があります。

亜鉛不足の症状では肌のかさつきや爪の白い斑点が見られ、胃腸障害などがあります。かぜもひきやすくなります。

また、味覚障害の原因として亜鉛不足が指摘されます。味覚障害は味を感じ取る舌にある味蕾(みらい)という器官が正常にはたらかないのが原因と考えられています。亜鉛は味蕾を正常にするはたらきがあります。

亜鉛不足になる要因には偏食、加工食品の食事などが考えられています。

亜鉛の主な作用と性質のまとめ

  • 遺伝情報物質であるDNA、タンパク質の合成にはたらき、細胞の新生を促進します。
  • 細胞や組織の代謝に欠かせない多くの酵素の構成成分です。
  • ビタミンCとともに、コラーゲン合成に関わります。
  • 免疫機能に関わります。
  • 味覚、嗅覚を正常に保ちます。
  • 鉛、水銀などの毒性を弱め、環境汚染からからだを守ります。
  • インスリンの構成成分で糖尿病の予防や治療に使用されています。
  • ビタミンAの代謝に関わります。
  • 女性ホルモンを活性化させます。
  • 関節リウマチの予防や治療に使用されています。
  • 亜鉛の過剰症-亜鉛の取りすぎは過剰症を引き起こす危険があります。2g以上とると急性中毒をおこしやすくなります。1日100mg以上を摂り続けると、過剰症となり、頭痛や吐き気、発熱が生じ、免疫力の低下を招くこともあります。
    2010年の日本人の食事摂取基準では、1日あたりの亜鉛の摂取量を30~49歳の成人男性が12mg、30~49歳の成人女性が9mgと推奨しています。
  • 亜鉛の注意事項-亜鉛の摂取は医薬品の作用を弱めるため、医師に相談して行いましょう。また、アルコールのとり過ぎは亜鉛の排泄を促進するので注意しましょう。
  • 亜鉛の効果効能などの注意事項-亜鉛のサプリメントや健康食品の効果や効能、作用や性質は絶対的なものではありません。医師や専門家に相談の上、医薬品や他のサプリメントとの摂取の仕方などに注意して使用しましょう。

亜鉛で期待される健康維持の作用

  • 脱毛を防ぎます。
  • 骨や皮膚の発育にはたらきます。
  • 味覚、嗅覚を正常に保ちます。
  • 子供の発育促進、成人の新陳代謝を促進します。
  • 有害金属からからだを守ります。
  • 傷の治りを早めます。
  • コレステロールの沈着を減らします。
  • 男性の生殖器官の発達、生殖能力の維持にはたらきます。
  • 風邪を早く治す作用が期待されます。。

亜鉛が欠乏すると心配される症状

  • 髪が抜け、はげやすくなります。
  • 精神の鋭敏さを失います。うつ状態、情緒不安定を招きます。
  • 味覚異常をおこします。
  • 肌が荒れます。
  • 大気汚染に弱くなります。
  • 動脈硬化が進行します。
  • 爪に白い斑点ができます。
  • 子供の成長に障害をきたします。
  • 貧血を招きます。
  • 免疫機能が低下します。
  • かぜをひきやすく治りにくくなります。病気の回復が遅れます。
  • 男性では、精子の減少など性能力の低下を招きます。前立腺肥大症をおこしやすくなります。

亜鉛が必要な人の例

  • 味を感じない味覚障害の人
  • 爪に白い斑点がある人
  • 抜け毛が気になる人
  • かぜをひきやすい人
  • 性能力が減退している人
  • 動脈硬化を予防したい人

亜鉛を多く含む食品

  • カキ
  • タラバガニ
  • どじょう
  • うなぎ
  • 牛肉
  • 豚のレバー
  • 鶏もも肉
  • 小麦胚芽
  • レンズ豆
  • ソラ豆
  • 大豆