銅|作用と性質、注意事項
ミネラル類サプリメントである銅の作用と性質、注意事項についてお伝えします。
銅の作用と性質
銅は多くの酵素の成分となり骨や血管壁を強化するコラーゲンやエラスチンの生成にはたらきます。そして、銅は鉄を赤血球にあるヘモグロビンへ合成するのに関わっています。鉄が十分に摂れていても、銅が不足するとヘモグロビンがうまく合成できません。
ヘモグロビンは赤血球にあり、からだの組織に酸素を運ぶはたらきがあります。ヘモグロビンの量が減ると貧血になります。鉄はヘモグロビンの構成要素で、鉄を利用するために銅が欠かせません。
通常、銅は多くの食品に含まれているため不足する心配はありません。不足すると貧血のほか、毛髪異常や白血球の減少、骨の異常、子供の発達障害を起こすことが心配されます。また、メラニン色素を作るときに必要なチロシナーズが欠乏し、髪や皮膚の色の脱色も心配されます。
過剰症に関しては、銅の容器に入れた酸性の食品を飲食したとき、急性中毒になる場合があるので、銅製の調理器具や食器に注意が必要です。
銅の主な作用と性質のまとめ
- 赤血球のヘモグロビンをつくるのに不可欠です。
- 鉄の吸収をよくしてヘモグロビンの合成を助け、貧血を予防する作用があります。
- メラニン色素の生成にかかわります。
- コラーゲンやエラスチンの生成に働き、骨や血管壁などを強化します。
- 過酸化脂質を分解する酵素SODの構成成分です。
- カドミウム、鉛の毒性を弱めます。
- 体がビタミンCを使うときに必要な成分です。
- 過剰症-銅容器での酸性食品の保存、銅鍋による酸性食品の調理により、中毒をおこすことがあります。
- 効能効果などの注意事項-サプリメントや健康食品の作用や性質は絶対的な効能や効果ではありません。医師や専門家に相談の上、医薬品や他のサプリメントとの摂取の仕方などに注意して使用しましょう。
銅で期待される健康維持の作用
- 髪や皮膚の健康維持にはたらきます。
- 貧血を予防する作用があります。
- 血管を丈夫にします。
- 骨を強化します。
- 乳児の成長にはたらきます。
銅が欠乏すると心配される症状
- 毛髪が異常をおこします。
- 皮膚の色が抜け落ちます。
- 白血球が減少します。
- 貧血による動悸、息切れをおこします。
- 心臓、血管が弱くなります。心臓血管障害による突然死のリスクが高まります。
- 動脈瘤・静脈瘤・動脈硬化を招きます。
- 骨粗鬆症、慢性関節リウマチなど骨の異常をおこしやすくなります。
- 子供の場合では成長障害をおこします。
銅が必要な人の例
- 貧血気味を予防したい人
- 動脈硬化を予防したい人
- 骨粗鬆症を予防したい人
- 下痢の期間が長かった人
- 慢性関節リウマチを予防したい人
銅を多く含む食品
- イイダコ
- シャコ
- 桜えび
- そら豆
- カシューナッツ
- 大豆
- アーモンド
- ピスタチオ