水溶性食物繊維|作用と性質、注意事項
食物繊維類サプリメントである水溶性食物繊維の作用と性質、注意事項についてお伝えします。
水溶性食物繊維の作用と性質
水溶性食物繊維は、植物の細胞内にある貯蔵物質や分泌物で水に溶ける性質があります。腸内にある食品の水分を抱え込んでゲル化します。
人体によくない物質の吸収を防ぎ、有害な成分を便として排泄させます。また、健康上に有効な生理作用にかかわり、特に肥満や生活習慣病の予防作用が期待されます。
粘土が高い水溶性食物繊維を多く含む食品を食べると胃から小腸への食べ物の移動が緩やかになり、ブドウ糖の吸収速度を緩慢にします。食後の急激な血糖の上昇を防ぐことができるため、糖尿病予防に作用が期待されます。
更に水溶性食物繊維は、ゲル状になりやすい食物繊維の摂取によって便への胆汁酸の排泄量を増やします。肝臓でコレステロールを原料にしてつくられる胆汁酸が排泄されることで、コレステロールを減らして動脈硬化の予防になります。
不溶性食物繊維の主な作用と性質のまとめ
- 水に溶ける食物繊維です。
- ブドウ糖の吸収を緩やかにし、食後の血糖値の急激な上昇を抑制することから、糖尿病予防に作用が期待されます。
- コレステロールを原料にしてつくられる胆汁酸を吸着して、体外に排泄させることから動脈硬化予防につながります。
- 乳酸菌などの有用菌を増やして腸内環境を改善する作用があります。
- 腸管内で高粘度のゲル状成分を形成して栄養素が拡散するのを防ぎ、栄養素の吸収を緩慢にします。
- 過剰症-下痢になる場合があります。そのとき必要なミネラルなどの成分を体外に排出させてしまいます。
- 効能効果などの注意事項-サプリメントや健康食品の作用や性質は絶対的な効能や効果ではありません。医師や専門家に相談の上、医薬品や他のサプリメントとの摂取の仕方などに注意して使用しましょう。
水溶性食物繊維で期待される健康維持の作用
- 血圧の上昇を防ぎ、高血圧を予防する作用があります。
- 高脂血症を予防する作用があります。
- コレステロール値を下げて、動脈硬化を予防する作用があります。
- 血糖値の急な上昇を防いで糖尿病を予防する作用があります。
- 満腹感を得やすくして肥満を予防する作用があります。
- 発がんリスクを軽減します。
- 便の水分量とかさをふやして、便秘、痔疾予防にはたらきます。
水溶性食物繊維が必要な人の例
- 太り気味の人
- 血糖値の上昇を抑えて、糖尿病を予防したい人
- 血中コレステロール値の上昇を抑えて、動脈硬化を予防したい人
水溶性食物繊維を多く含む食品
【水溶性食物繊維を多く含有する食品】 | ||
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種類 | 多く含有する食品 | 作用が期待される症状 |
フコイダン | 昆布、わかめ、モズク、めかぶ | 抗がん作用、血圧抑制、コレステロール抑制、抗アレルギー作用 |
グルコマンナン | こんにゃく、グルコマンナンを添加したダイエット食品、お菓子、飲料 | 胃腸での消化吸収を低下させる作用 |
アルギン酸 | 昆布、わかめ、モズク、めかぶ | 高血圧予防、コレステロール抑制、血糖値抑制 |
ポリデキストロース | 食物繊維入り飲料、ポリデキストロース添加加工食品 | 虫歯予防、血中コレステロール抑制、高血圧予防、血糖値抑制、排便を抑制 |
コンドロイチン硫酸 | わかめ、昆布、めかぶ、モズク、ふかひれ、すっぽん、オクラ、やまいも、なめこ | 目の角膜、水晶体の弾力性の健康、関節、じん帯の円滑性を保つ、肌をみずみずしくする、骨粗しょう症の予防 |