オリーブオイル|作用と性質、注意事項
植物性油脂類健康食品であるオリーブオイルの作用と性質、注意事項についてお伝えします。
オリーブオイルという健康食品とは
原材料…オリーブオイルは地中海沿岸地方原産のモクセイ科の常緑高木であるオリーブが原材料になります。この果実や核を搾って作られる食用油がオリーブオイルになります。核で作る油は核油といわれ、品質が劣ります。
特徴…ゴマ油と並んで世界最古の油といわれ、イタリアやスペイン、ギリシアなどヨーロッパを中心に古くから生産され、輸出されています。日本では地中海と気候が似ている小豆島(香川県)で1910年頃はじめて栽培され、現在、全国各地で栽培されています。
品質によって差別化が行われ、品質がもっとも高いのがエクストラバージンで、それに続いて品質の高い順にバージン、ファイン、ピュアと呼ばれます。
オリーブオイルには不飽和脂肪酸のオレイン酸が80%と最も多く、コレステロール低下にはたらき、動脈硬化や心臓病の予防などに作用が期待できます。その他にスクワレン、リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リノレン酸、ビタミンA・Eが含まれます。
利用方法…特有の香りがあるオリーブオイルですが、サラダの生食用や揚げ物や炒め物など加熱調理用と使い方は様々です。酸化で変質する性質があるため、開封後は早めに使用したほうが良いです。化粧品などにも含有されています。
日本で市販されているオリーブオイルは主に、エクストラバージン(ポリフェノールなどの抗酸化成分を多く含有)とピュア(不純物を除いたもの)があり、有効成分の多いのはエクストラバージンになります。生食用にエクストラバージンを使用し、加熱調理用にピュアを使用するとよいでしょう。
オリーブオイルの品質の特徴(品質の高い順に掲載)
- エクストラバージン…一番搾りで、取れた油をそのまま利用できます。ポリフェノールなどの抗酸化成分を多く含有しています。
- バージン…一番搾りで、取れた油をそのまま利用できます。エクストラバージンと比較して品質は劣ります。
- ファイン…一番搾りに比べて、オレイン酸の含有量が減少します。
- ピュア…バージンと二番搾りのオリーブオイルが合わさって、不純物が取り除かれるなど精製されます。
注意…オリーブオイルは体によい成分があるものの、油の一種なので摂りすぎはエネルギー過剰になります。
効能効果などの注意事項-健康食品やサプリメントの作用や性質は絶対的な効能や効果ではありません。医師や専門家に相談の上、医薬品や他のサプリメントとの摂取の仕方などに注意して使用しましょう。
オリーブオイルで期待される健康維持の作用
- 皮膚や細胞を丈夫にします。
- 心臓病を予防する作用があります。
- 胃酸の分泌を調整し、胃酸過多・胃潰瘍を予防する作用があります。
- 放射線から体を守ります。
- 動脈硬化を予防する作用があります。
- 便秘を予防・解消します。
- 免疫力をつけます。
オリーブオイルの主な栄養成分と性質
- オレイン酸…血中の悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を低下させることから、動脈硬化、心臓病、高血圧の予防になります。また、胃、腸の調子を整え、放射線の害を防ぎます。
- スクワレン…不飽和脂肪酸の一種で、細胞や皮膚の発育を促進する作用と殺菌作用が認められています。
- リノール酸…血中の悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を低下させることから、動脈硬化の予防につながります。
- パルミチン酸
- ステアリン酸
- リノレン酸
- ビタミンA…体内でビタミンAに変わるβカロチンの形で含有されています。免疫力や視力を向上させ、がんを抑制する作用が期待できます。
- ビタミンE…活性酸素のはたらきを抑制し、細胞を健康に保つ作用があります。