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ナイアシン|作用と性質、注意事項

ビタミン類サプリメントであるナイアシンの作用と性質、注意事項についてお伝えします。

ナイアシンの作用と性質

ナイアシンは、糖質、脂質、たんぱく質の代謝に不可欠な水溶性ビタミンで、熱、酸、アルカリ、光に強く酸化されにくいですが水に少し溶ける性質があります。ニコチン酸とも呼ばれますが、タバコのニコチンとは違います。

ナイアシンはタンパク質に含まれる必須アミノ酸のトリプトファンを原料にして体内で合成されるので、偏食をしなければ不足することはないと考えられます。

ナイアシンが不足するとペラグラという皮膚病になることが知られています。ペラグラは日光に当たる顔や手足に炎症が起き、悪化した場合、胃腸障害や精神障害が出る場合があります。

ナイアシンは二日酔いのもとになるアセトアルデヒドを分解するため、飲酒が多いほどナイアシンが消費されていきます。そのためナイアシン欠乏症が見られる人にはアルコール依存の人が多い傾向があります。

また、ナイアシンは血行をよくしたり、インスリンの合成に関与しますが、ナイアシンの大量摂取によって糖質の処理能力を妨げる報告があるため糖尿病の人はその点に注意する必要があります。

ナイアシンの主な作用と性質のまとめ

  • ナイアシンは、ニコチン酸とニコチン酸アミドの総称です。
  • 循環系、消化系、神経系の働きを促進します。
  • 糖質、脂質の代謝にはたらきます。
  • 血行をよくします。
  • 性ホルモンやインスリンの合成にかかわります。
  • 体内で必須アミノ酸のトリプトファン60㎎から1㎎のナイアシンが合成されます。
  • 水溶性で水に少し溶けますが、熱、酸、アルカリ、光に強く安定していて酸化されにくいです。
  • 過剰症-ナイアシンは、1日100㎎以上とると、皮膚が赤くなり(皮膚紅潮)ヒリヒリしたり、かゆくなる(掻痒感)可能性があります。 また下痢や嘔吐、肝機能障害が生じる可能性があります。
  • 効能効果などの注意事項-サプリメントや健康食品の作用や性質は絶対的な効能や効果ではありません。医師や専門家に相談の上、医薬品や他のサプリメントとの摂取の仕方などに注意して使用しましょう。

ナイアシンで期待される健康維持の作用

  • 脳神経のはたらきを助けます。頭痛を予防する作用があります。
  • 皮膚を健康に保ちます。
  • 血液の循環をよくし、血圧を下げます。
  • 食欲不振、下痢などの胃腸障害を緩和します。
  • アセトアルデヒドを分解し、二日酔いを防ぎます。
  • コレステロールや中性脂肪を分解し低下させます。

ナイアシンが欠乏すると心配される症状

  • 頭痛、めまい、不安感。欠乏がひどいとノイローゼになります。
  • 歯肉がただれたり、舌が赤くはれたり、口角炎になります。口臭がします。
  • 皮膚炎、口内炎、神経炎や下痢などになります。
  • 食欲不振、便秘、下痢、胃炎などをおこしやすくなります。
  • 欠乏がひどいとペラグラになります。

ナイアシンが必要な人の例

  • お酒をよく飲む人
  • 肌荒れの気になる人
  • 胃腸障害・頭痛・冷え性の人
  • 疲れやすい人

ナイアシンを多く含む食品

  • たらこ
  • カツオ
  • メバチ
  • サバ
  • ぶり
  • メカジキ
  • 豚レバー
  • 牛レバー
  • 豚ロース
  • 鶏むね
  • 生そば
  • 玄米
  • スパゲッティ