マグネシウム|作用と性質、注意事項
ミネラル類サプリメントであるマグネシウムの作用と性質、注意事項についてお伝えします。
マグネシウムの作用と性質
マグネシウムは体内にある多くの酵素のはたらきを助けていて、不足しがちなミネラルです。
筋肉の収縮は筋肉細胞にあるカルシウムが入ることで緊張が高まり起こるのですが、このカルシウムの動きを調節するのがマグネシウムです。マグネシウムが不足した場合、細胞中にカルシウムが過剰に流れ込むことで、筋肉の収縮がうまくいかず、けいれん、ふるえなどの症状がでます。また、神経はイライラと興奮が高まります。筋肉のけいれんが血管壁で起きた場合、狭心症、心筋梗塞などの心疾患を起こす可能性を高めてしまいます。
心疾患予防にはカルシウムとマグネシウムの摂取のバランスが大切になります。マグネシウムに対してカルシウムの摂取比が高まるほど心臓発作による死亡率が高まると考えられています。マグネシウムはカルシウムが血管壁へ沈着するのを防ぐので、動脈硬化を予防し、血圧を正常に維持し、骨の強化に貢献します。
マグネシウムはストレスによって必要量を増加させます。そして肉や加工食品、清涼飲料水に含まれるリンによって吸収が妨げられます。大量のアルコールや利尿剤によって不足しやすくなります。また、糖尿病患者も欠乏しやすいと考えられています。
マグネシウムの主な作用と性質のまとめ
- 血管を広げて血圧を下げます。
- 神経の興奮を沈静し、筋肉の収縮を促進します。
- ビタミンB群とともに、糖質、脂質、タンパク質の代謝や核酸の合成にはたらきます。
- 軟組織にカルシウムの沈着するのを予防する作用があります。
- カルシウムを骨から出す副甲状腺ホルモンの合成に欠かせません。
- 血液を固まりにくくします。
- 体温や血圧を調節します。
- 成人で体内に約30mgあります。55%は骨にあり、次いで筋肉の中にあります。1%程が血清中にあります。
- 過剰症-腎臓から排泄されるので過剰にとっても大丈夫ですが、腎臓に障害がある人は過剰摂取に注意しましょう。また、下痢になる可能性があります。
- 効能効果などの注意事項-サプリメントや健康食品の作用や性質は絶対的な効能や効果ではありません。医師や専門家に相談の上、医薬品や他のサプリメントとの摂取の仕方などに注意して使用しましょう。
マグネシウムで期待される健康維持の作用
- 神経の興奮を抑制し、精神状態を安定させます。
- 歯のエナメル質のカルシウム沈着にはたらきます。
- 心臓の筋肉の動きをよくします。
- 血液中で血小板が固まるのを防ぎます。
- 腎臓などの軟組織にカルシウムが沈着するのを防ぎます。
- 体温、血圧を維持します。
- 筋肉の動きをよくします。
- 骨の構成成分です。骨の正常な代謝を維持します。
マグネシウムが欠乏すると心配される症状
- 上まぶたがピクピク動く現象があります。
- 歯の形成不全をおこします。
- イライラしやすくなります。うつ状態、集中力低下がみられるようになります。
- 首、背中の筋肉痛がおこります。
- 不整脈、心臓発作がおこりやすくなります。
- 動脈にコレステロールが沈着しやすくなります。
- 血栓ができやすくなります。動脈硬化が心配されます。虚血性心疾患のリスクが高まります。
- 腎臓結石をおこしやすくなります。
- 手足のしびれ、ふるえ、けいれんがおこりやすくなります。
- 骨が弱くなり、骨粗鬆症の要因になります。
- 抹消血管の抵抗性が増大し、高血圧になりやすくなります。
マグネシウムが必要な人の例
- ストレスが多い人
- 肉食が多い人
- 加工食品、清涼飲料水を多くとる人
- 筋肉が硬い人
- アルコール摂取が多い人
- 肉・加工食品・清涼飲料水・牛乳・酒を多くとる人
- 利尿剤の利用者
- 高血圧・動脈硬化・心疾患・腎臓結石・骨粗鬆症を予防したい人
マグネシウムを多く含む食品